~「たたら製鉄に由来する農林畜産業」が世界農業遺産に認定~
島根県雲南市に本社を置く株式会社田部は、室町時代より560年以上にわたり、奥出雲地方のたたら製鉄を祖業として発展してきました。
江戸から明治初期にかけて、この地域は日本国内の製鉄の約8割を担い、田部家はその要の役割を果たしてきました。
たたら製鉄の循環的な生産体系は、森林資源と農林畜産業の共生を生み出し、現在では「たたら製鉄に由来する農林畜産業」として世界農業遺産(GIAHS)に認定されています。
出雲の山から生まれた鉄づくりの知恵
島根県・奥出雲地方は、古くから日本の製鉄の中心地として知られています。
なかでも田部家は、室町時代から560年以上の歴史を持ち、この地で「たたら製鉄」を営むことで地域経済とものづくり文化を支えてきました。

たたら製鉄は、砂鉄と木炭を原料に炉内で高温を生み出し、鉄を精錬する日本独自の伝統技術。
山の恵みを活かし、人の知恵と技が融合する生産体系は、古来より「ものづくり日本」の源流とされています。
日本の鉄づくりを支えた出雲地方の役割
江戸から明治初期にかけて、出雲地方は日本国内の製鉄の約80%を担うほどの生産を誇りました。
その中で田部家は、製鉄経営の中心的存在として、原料調達、操業技術、流通に至るまで要の役割を果たしてきました。
この地で生産された「玉鋼(たまはがね)」は、日本刀や農具、建築資材などに用いられ、全国の生活と文化を支える重要な素材となりました。

森と共に生きる「循環の経営」
たたら製鉄には大量の木炭が必要とされるため、田部家をはじめとする製鉄経営者たちは、森林を伐るだけでなく、再び植え、育てるという持続的な森林利用を早くから実践してきました。

この循環的な仕組みが、やがて水田の肥沃化や畜産の発展へとつながり、奥出雲の豊かな農林畜産業の基盤を形づくりました。
森と鉄と人が共生するこの地域の在り方は、現代のサステナブル経営にも通じる先駆的なモデルといえます。
株式会社田部の現在と地域への取り組み
今日の株式会社田部は、このたたら文化を礎に、農業・畜産・林業・観光・食品ブランド事業など、地域資源を活かした多角的な事業を展開しています。


その一つが、奥出雲の恵みを“ご縁の贈り物”として届けるブランド
「奥出雲 NAORAI(なおらい)」です。
仁多米、奥出雲和牛、甘酒「天雫(あましずく)」など、自然の循環から生まれた逸品を通じて、田部家が守り続けてきた「自然との共生の精神」を次世代へと伝えています。
世界農業遺産への認定
2025年8月、奥出雲の「たたら製鉄に由来する農林畜産業」は、国連食糧農業機関(FAO)より「世界農業遺産(GIAHS)」に正式認定されました。
鉄づくりとともに育まれた奥出雲の農林畜産業は、人と自然の共生を基盤とする地域モデルとして、世界的に高く評価されています。
※世界農業遺産の内容や背景については、次回の記事で詳しく紹介いたします。
結び

たたらの炎が灯した知恵と技術は、今もなお奥出雲の山々とともに息づいています。
田部家が守り続けてきた「たたらの心」と「循環の精神」。
それは、過去の遺産ではなく、今もなお地域を支える生きた文化です。
株式会社田部は、奥出雲の自然と共に歩む企業として、この歴史と精神を未来へと継承してまいります。
【関連リンク】
奥出雲NAORAIとは

出雲の地は 八百万の神々が集う神話の舞台。
そのさらに奥深く 霧がたなびく山々に囲まれた島根県奥出雲地方は清らかな水と豊かな土壌に恵まれた まさに“神々の恵みの地”です。
この地は豊かな自然が 古くから人々の暮らしを支え 多くの物語を紡いできました。
奥出雲 NAORAIは この神話の地の恵みを生かし、大切な人への想いを形にするために生まれたブランドです。
自然と歴史に育まれた特別な贈り物を通じて 心と心をつなぎます。
紹介した商品はこちら
仁多米

奥出雲和牛ローストビーフ










